紺野キタ

「Dark Seed」3巻(紺野キタ/幻冬舎)

完結編。 エルバートに誘われてリジーが暗黒面に堕ちたあたりから、本領全開というか。人が本来誰しも持っている心の汚い部分を吐き出させて、ぶつかりあっていくというのがなにより美しい。 まあただ、ちょっと「大人になれ」というメッセージが露骨すぎた…

「Dark Seed」2巻(紺野キタ/幻冬舎)

紺野さんはほんとにはずさないなぁ。 突然「闇の種子」の番人に選ばれてしまった齢13の少女の戸惑い、戸惑いながらの突破、そんな彼女にやっかみ嫉妬する同級生たち、なにより悪意をくすぶらせている秘密結社…… 人が生まれながらに持っているささやかな悪…

「Dark Seed」1巻(紺野キタ/幻冬舎)

ああ至福。 近世ヨーロッパっぽい世界を舞台にした全寮制魔法学園モノ、とだけ書くと良さは伝わらんでしょうが(苦笑)、そこに魔法の設定が加わるととても紺野さんらしい味になる。 魔法使いは生まれながらに小さな石を握って生まれてくるのですが、その石…

「1リットルの涙」(木藤亜也・KITA/幻冬舎)

名義は違いますが紺野キタ作品。使い分けは紺野さん自身の意志なのかな? おかげでオイラは知り合いが数ヶ月前に指摘するまで気づかなかったのですが(汗) どうせありがちな難病ものだろう、と思って読みだすとエラい目にあいます。だって普通に紺野漫画な…

「知る辺の道」(紺野キタ/幻冬舎)

主に幻冬舎の雑誌で描いていた読みきりを集めた短編集。雑誌のカラーゆえか、純然たるリリカルに怪奇をまぶしたような話が中心だった。 どれもすごくうまくて楽しめたのだけれど、なんとなく、すんなり終わりすぎていた話が多かった気がしないでもない。起こ…

「SALVA ME」(紺野キタ/大洋図書)

BLレーベルからの出版ですけれど、ガチの男同士の恋愛話は少なかった。むしろ紺野さんはBLというフィールドを利用して、ジェンダーとか性差のほうを描いてやろうとか考えてらっしゃるのではないでしょうか。そもそも平行で非BLの漫画も別の出版社から出して…