「神様のメモ帳」2巻(杉井光/メディアワークス)
全体的にヤクザ世界な話。1巻目とはちょっと毛色を変えてきた感じ。
一人称なせいもあって、それほど違和感を感じさせずに読ませてますけれど。学園生活も都心ヤンキーも乏しくて、代わりが外国人労働者とかマネーロンダリングではさすがに生臭さは隠せません。
読んでるとだんだん、杉井さんはホンマもんにヤクザに結構会うたことがあるんじゃないかとか思えてきてしまうのが今作の魅力でしょうか。や、それだけそれっぽかったというか。もちろんほとんどは資料経由だと思うんですけどね、杉井さんがニートになる直前は新宿の雀荘で働いてたとかのを聞くと、勝手に妄想止まらなくなるというか。
……お前は新宿って街にどういうイメージを持っているんだよ(笑)
今回はわりと割りやすかったと思います。四代目との兄弟盃とかは上では省きましたが、今後に意味のあるエピソードでした。というか四代目はカコイイですねえ。
しかし杉井さんから「家族」とか言われると妙に違和感というか、気恥ずかしさを覚えるのは……んー、完全に偏見だなぁ。
ところで、カバンのなかまで水が染み入る大雨にたたられてしまったせいで、この本がちょっとベコベコになってしまったのですが……べつにビブリオマニアでもないくせに、本がちょっとでも傷むとすごくショックなのはなぜだろう。