「夕なぎの街」1巻・2巻(渡辺まさき/富士見書房)

十八番街の迷い猫―夕なぎの街 (富士見ファンタジア文庫) こころのかけら―夕なぎの街 (富士見ファンタジア文庫)

 読了。和風ファンタジー、というとイメージとして語弊があるんだろうな。科学とか魔術的には西洋寄りなんだけど、生活風俗は完全に日本的、というか明治っぽい感じ。
 正直起伏の面でどうかなと思うところもあったんですけど、雰囲気がよくて文章も淀みがないのでさくさく読めました。生活臭、というものに落ち着きを覚える歳になったんですかねぇ、オイラも。
 作務衣少女という鉱脈を発掘した作者さんには素直に賛辞を送りたいです。いやほんとに。和装の鉱脈はまだまだありそうな気がする……