「ホラー・アンソロジー 悪夢制御装置」(篠田真由美・岡本賢一・瀬川ことび・乙一/角川書店)

悪夢制御装置―ホラー・アンソロジー (角川スニーカー文庫)

 ミステリ倶楽部のアンソロ本、再び我が奥地より発見さる。とりあえず「この巻以外は買ってないはず」という1年ほど前の発言を取り消して謝罪したい。
 しかも出てきたのはホラーアンソロ。
 なにを隠そうオイラはホラーなるジャンルがあまり好きではない。先天的臆病者のくせして、想像力が一般人より多少あるものだから、どんどん悪いほうにイメージしてしまって勝手にガクブルしてしまうのだ。小学生のとき、友だちの家で出たばかりの「弟切草」を一緒にプレイして泣きかけたのは悲しい思い出である。
 そんなオイラにホラー本買わせるとは……乙一は罪深い小説家だなぁ。
 DVお父さんの話が一番怖かったです。現実に生じえる恐怖という意味で。オイラみたいな、幼児期にひたすら父親の怒りにおびえて暮らした人間にとってはアレはキツいです。