先日の続き。「面白い」の話。

 いろいろ考えた結果、キャラクタの面白さについてしばらく考えてみることにした。
 具体的には、キャラクタの面白さをひっかかりにして、ちょっとしたあらすじなどを作ってみるということ。つまりキャラクタの面白さから話を作る訓練をしようじゃないかという。
 あまり最初から欲張らず、週に二三回でもいいので恒常的にやる。やりたい。やれたらいいな。おそらくやれるだろう。たぶんやれるはず。
 なるべく属性的(動物化的)な面白さではなく、内面の動きとしての面白さを追求する方向で。

1「惑星審査」

 主人公と彼女はつきあうようになって約1年。最近マンネリ気味。そんなある日、夜空から宇宙人が降りてくる。そして、主人公がこれからたくさんの女性とセックスしまくらないと3ヶ月後に世界を滅ぼすと宣言する。地球人が今後厳しい宇宙で生き延びられるほどの生殖能力があるかどうか、審査するという。パスできなければゴミ同然なので、責任をもってスイープするのだ。主人公は地球の命運を託されてしまったかたちに。
 宇宙人の用意した女性とセックスする日々。宇宙人はいきなり来る。自室に彼女とふたりでいるときも構わず来る。そうなると彼女は出て行かざるをえない。結果ケンカが絶えず。そしてついに彼女は怒って去ってしまう。
 そして主人公は勃起しなくなった。主人公はいつも彼女のことを思って勃起し、用意された女性とセックスしていたのだ。審査の続行が不可能になってしまったため、宇宙人は一方的にタイムリミットを通告。地球大ピンチに。主人公は、彼女に対して求めるばかりでなにもしてあげられていなかったことに気づく。
 彼女もまた、自分のことばっかりだったと謝ってくる。仲直りのセックス。相手と一体になろうとするその猛烈な強い性のパワーを前に、宇宙人は高い生殖力のポテンシャルを感じ、審査はパス。かくして地球は救われ、ほどなく結婚した主人公は翌年パパになったのだった。

・マンネリ感からいさかいも珍しくない日々。宇宙人襲来。彼氏に課せられた運命。世界の危機。
・セックスな日々。彼氏には常に女の影。彼女は耐えかねて飛び出す。
・勃起しなくなる。タイムリミットの通告。
・彼女を追って会う。仲直り。互いにこれまでの行いを反省する。宇宙人去る。


考えた面白さ:嫉妬してる女の子はかわいい
変化量:危機に立たされた世界が、危機から脱するまで。

 相変わらずディテールを落とせない癖が丸出しだが、ストーリーを作ってみる練習なので直さない。
 しかしこれ……どうみてもエロ漫画です。本当に(ry
 初回からこれでいいのか貴様。確かにセックスは書くのも読むのも面白いけど、ラノベという枠はどうするのよ。まさか戦うのか!? 規制という枠組みとの明日なき戦い? 同胞が次々と倒れていって最後のひとりになってしまい、それでも武器を手に取り立ち向かっていくというアレを俺が?(違)
 まあこのままではあまりにアレなので違うパターンも考えてみる。



2「恋は魔法じゃ叶わない」

 少女と少年は同じクラブの先輩後輩。はたから見てもなかなかいい雰囲気でお似合いのコンビ。少女は後輩の少年のことが好きなのだが、先輩というプライドもあり、恥ずかしくて告白することなどできない。相手は気の大きい性格ではなく、待っていても告白してくれそうな感じはない。
 少女は図書室の書架の隅で精霊召還の本を発見する。さっそく召還。少女は精霊に少年と恋人になりたいという願いを話し、向こうから告白してくるようにできないかと頼む。久々に現世に出て来て嬉しかった精霊は簡単にOK、魔法を発動させる。
 しかし本当に久々すぎたため、その魔法は精度を欠いていた。少年は女とみたら誰にでも告白する性格になってしまう。しかも非常にモテモテになる副作用まで。生来の気の小ささが影響しているせいか、キスしただけでぶっ倒れてしまうが。少女もまた少年から告白され、つきあうことにしたのだが、あまりにも他の女性に対する行動が酷すぎて我慢できなくなり、自分から離れてしまう。
 そうなると精霊は願いを叶えられなかったことになり、精霊としては失格。精霊界から魔法が使えなくなるお仕置きがくる。術者にお仕置きが与えられたせいで、精霊から術の提供を受けていた少年は壊れる。暴れて校内をあちこち破壊しまくる。学内で対策本部が設置され、倒すために精鋭部隊が結成される。全面対決となれば誰かが必ず重傷を負う。暴走の原因を精霊から聞いた少女は、急いで止めにいく。
 いよいよ対決となったところへ少女が乱入。少年を押さえつけながら、大声で告白をする。恋人宣言。願いが叶ったかたちになり、お仕置き解除。精霊は自分の世界に帰れるようになる。少女と少年はつきあうことになったのだが、軟派時代のことを忘れられない女子もたまに近づいてきたりして、それを追っ払ったりして過ごすのだった。

・精霊召還。相手に告白させ恋人同士になるため。しかし相手は女すべてに声をかける状態になる。
・当然少女にも来る。一度は受け入れるもやっぱり我慢しきれず怒って離れる。
・精霊に制裁が来た影響で、相手がおかしくなる。暴走し、肉体的にピンチ。
・少女は身を挺してそれを押さえる。助けながら告白。恋人になるという願いが叶ったため精霊は帰る。


考えた面白さ:同上。
変化量:羞恥を超えて、自力で告白し恋人になる。

 もっとティーン的な初々しい嫉妬を! と思ったわけですが……なんかオチの作りかたが前と近いな。あやまちを認めて戻ってくるみたいな。俺は誰かに許してもらいたいという深層心理を持っているのだろうか。まあ謝りたいことはいっぱいあるけどさ。例えば昔、府中のS邸でのオフに行ったとき、いまはネットを離れたKさんを、本人が目の前にいるのに悪く言いすぎたこととか。ああ完全に内輪ネタですスイマセン。




 時間がもうないのでまた次回。次回もまだ「嫉妬する女の子」で行く予定。
 しかし思ったのですが、これ「作った話をもったいがらず捨てる訓練」にもなってる気がする。実はこの発表形式というのは、分室で2号さんが昔やってたことをパクってる踏襲してるんですよね。なるほど、妙なところで効能があったりするもんだ。