「バッテリー」4巻(あさのあつこ/教育画劇)

バッテリー〈4〉 (教育画劇の創作文学)

 昨年「おお振り」がブレイクするなかで、比較の遡上によくあげられた作品。その第4巻(全6巻)
 3巻読み終わってから長らく買ったまま積んでおいたのですが、いまさらようやく手にとって読んでみました。内容忘れてたので、3巻を軽く読み直しましたけど(苦笑)


 あらためて読むと、なるほど「おお振り」と似ているところは多い。ピッチャーの投げるという行為ひとつに、様々な苦悩、懊悩、心理的格闘を詰めこんであるというところが際たるものだけど。やおいアレルギーのある人たちから「ホモ」呼ばわりされそうなところも似ている。まあはっきり言えば、ピッチャー巧とキャッチャー豪のすれ違いというのは、まったく恋人、カップルのそれみたいなんですよね。相手を理解しようとして、でもわからなくて、でも訊くのも怖くて訊けなくて。ドツボにはまっているという。


 もちろん、ホモとか心理性だけで語りきれるお話じゃないんですけど。他のことについては6巻まで読みきってから書くことにします。
 4巻のポイントは瑞垣でしょう。性格もさることながら、天才の幼なじみとして苦悩してきたという過去がなかなかそそります。一番腐女子のエサになるタイプ(だからやおいネタはやめんか)