旭鷲山引退

 なんの前ぶれもなかったものだから、報道聞いてびっくりしましたですよ。まあおつかれさまでした。
 パイオニアというのはいつの時代、どの分野であっても尊敬されてしかるべきものです。野茂英雄が行って活躍するまで選手の誰もMLBを選択肢のひとつにも入れていなかったように、モンゴルのスポーツエリート少年たちもまた、シュウたちが関取になるまで大相撲のことなんて頭になかったわけです。それがいまや、30人以上のモンゴル人たちが角界に入って相撲を取っている。十両以上で見れば、青森県を抜いて出身者数トップにまでなっていて。
 現状ここまですごいことになってしまったことで、大島部屋がモンゴル人を連れてきたことには賛否あるかと思います。でも角界に「動き」や「技術」の概念をあらたに持ちこみ、重量化が進む一方だった流れを変えてくれたことには感謝していいのではないでしょうか。見てるぶんには、そういう相撲のほうが面白いのだから。