凱旋門賞

 はっきり言えば、今回のディープインパクトの挑戦には不安があった。
 斤量の問題上、3歳馬の勝率が抜群に高く、古馬はなかなか勝てないこと。
 前哨戦を使わず、宝塚記念からぶっつけ本番というローテ。
 もっと突っこんで言えば、日本で成功する馬とヨーロッパで成功する馬はタイプが違うとか、サンデーとヨーロッパの芝ってどうなんだろとか。
 だが多くの日本人は、おそらく信じていたはずだと思う。ディープがこれらの壁を突破することを。スタートで躓いても圧勝した皐月賞とか、ディープはとかくありえない勝ちかたをしてきた馬だから。
 ……直線での、3歳馬レイルリンクとの叩き合いは、負けたとはいえかなりの好勝負だったと思う。単なる並走ではなく、互いが互いを抜こうとするなかでの真剣勝負。
 あれに競り負けたのは、やっぱり斤量差なのかな、と思う。
 なんにせよ、これほどのレベルの馬でも勝てなかったということは、失望を感じると同時に、これを糧にしなければという気持ちにもさせる。ぶっつけでは苦しい、古馬では苦しい……etc この先に挑戦する馬は、ディープと同じ不安を抱えていてはおそらく勝てないだろうから。
 2冠馬が菊花賞を捨てて挑むくらいじゃないと、もしかしたら勝てないのかもしれない。 


 あー、しかしダビスタで簡単に勝てるのが(バランス的に)腹立たしいくらいだ(笑) ほんとに。実際に勝つのはこれほど難しい。
 報道では来年も現役続行で再挑戦なんて話もあるみたいだけど、個人的な予想としては、このまま今年限りで引退するんじゃないかと思う。もちろん、続けるなら続けるでエールは送るけども。


 それはそうと、ロンシャンでも日本の競馬オタの痴態が繰り広げられていた模様。シャッターダッシュ、レープロ奪い合いなどは、確かに日本の競馬場では珍しくないこと(そして眉をひそめざるをえないこと)ですが……JRAは客の教育というものをもう少し考えたほうがいいと思うよ。一部のオタどものマナーの悪さはやっぱり看過してはいけない。