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某身内掲示板で話題になっていた「素直クール」。
その後自分でもちょこちょこ調べてみた。というか拾ってきた。
・冷静沈着で感情的になることはまずない ・完全自立型 ・表情が薄いあるいは無表情 ・ガチで愛してくれている一途 ・愛情表現がストレート ・照れが少ないあるいはない ・「素直」と「クール」の矛盾したアンバランス感が最高にいい
――ようするに、照れたり恥らったりすることなく、かつ恋愛感情をストレートに表現してしまう連中のことらしい。むしろ好きであることをなぜ遠まわしにしたり婉曲にしたりするのかが理解できない存在。自分の存在に自信があるタイプ、だとオイラは勝手に思う。
というか普通にムーヴメントだったんですね。オイラは勝手にネタとしてあそこで作られたもんだと思ってましたよ。いやはや。
で、せっかくなのでオイラの未公開過去作(今年の春作成)のなかから、それっぽいシーンを出してみる。
「君は童貞なのか」
「あ、え……」
「答えられないことはないだろう。〝はい〟か〝いいえ〟かの問題だから」
「……はい」
少し間があって、ようやく、小さな声で貴紘は返事をした。
「そんなに答えにくかったか」
「はぁ」
「気にすることでもないと思うがな。人と競うものでもないし。わたしも、したことはないぞ」
「えっ? ――っほげほ」
なんだか貴紘はむせている。気管に唾でも入れたのか。
「快楽主義の産物としてのソレには興味がない。それに、そんなものを望むのは完全な私情だろう。わたしはプライベートというものは望まない」
まあこのふたりは恋仲じゃないんだけど。
ただ、狙いとしては、彼女に照れさせずにセックス経験談義をさせたかったということなので……コンセプト的には近いでしょう。
この後、巻島の趣味に沿って、彼女はどんどん人間らしい照れを見せたりするわけですが。正直、素直クールはカッコイイと思いますが、萌えとしてはどうかなぁと。オイラはカワイイ女の子よりカッコイイ女の子のほうが好きなのでべつにかまいませんけど。