ページビューカウンターを外してみた。
 オイラは常々、「ニュートラルな状態で、自分の文章を読んで欲しい」と口にしてきた。ニュートラルな状態というのはすなわち、オイラの個人的な地位とか社会的属性とか年齢とか性別とか、パーソナルデータに左右されない状態のことである。
 というのも、人というのは書いてある中身だけではなかなか評価を下さない。男にしては、女にしては/中学生にしては、団塊にしては/セレブにしては、ニートにしては……エトセトラエトセトラ。そういう付随情報を先に置いて、それから評価を下す。週刊少年誌で描いてるある漫画家が、実は女性だったと判明したときなんか、「女にしては」とか「女のくせに」なんていう、漫画本体の評価の枠外にあるべきものを、みんな執着して語る。
 そういう、本体のみで語らない/評価されないことに、オイラは不満を持ってきた。だから過剰に匿名掲示板にのめりこみ、冷笑を買ったりもした。


 過去はさておき、そのように考えていくとき、カウンターというのは文章の中身に関係のない要素なのではないだろうか。
 なるほど確かに、あれは数字が大きければ大きいほど、実績や面白さを表していると言えるかもしれない。なにも前情報のない状態でアクセスしたとき、そこをとりあえず読んでみる根拠のひとつにはなるかもしれない。


 しかし、やはり文章本体と直接関係のない評価要素という点で、カウンターは邪道なのだ。
 当ブログの対外的評価を数値として知りたくてとりあえず置いていたが、ブログ開設から一年半を経たいま、すでに役割を終えたと言えるだろう。よって解除。