英國戀物語エマ 第12話

 先週のオフで、「エマって全何話なんですかね」なんて話をしていたんですが。なんと今週が最終話だった。このブログにアニメ感想というカテゴリを持ちこんだ作品の終わりには、なにかしみじみとしたものを感じます。


 で、このオチは正直どうよ。
 原作4巻以降の、激情的に相手を求めるエマというものを知っているとね……このとってもあっさりした、ある意味旧態的な「女性の美徳」観をそのまま押し出したような別れオチというのは、あまり肯定的にはとらえられない。
 今週はついにエレノアまでなんかそんな女になってましたからね。なんですか待つ女って。男はみんな都合のいい女が好きですかそうですか。俺はそんなことはないぞ。怒るべきときにはちゃんと怒ってほしい。それが人間じゃないですか。
 このオチに納得しえなかった最大の原因は、誰も、この状況に激高する人間がいなかったからじゃないかと思う。そりゃあ諦観して身を引いていくのがオトナの対応なんでしょうけどね。オトナを気取ってきた人間がドタンバでオトナを捨てるからこそ、こういうのって面白いんじゃないでしょうか。


 とはいえ、全12話という制限のなかでは、やはりああするしかなかったかな、ということもまあわかる。あれで強引にくっつけたらアメリカ人も卒倒するクラスのハッピーエンドだからね。尻切れにするわけにもいかなかっただろうし。あれしかまとめる方法はなかったでしょう。
 全体としては、背景や時代考証などのクオリティが総じて高く、なかなか見ごたえあるアニメでした。まあそういうことで。