「アカシヤの星」1巻(たくまる圭/小学館 isbn:409188511x)

 多国籍タウンとか書いてあるけど、明らかにアジアンテイスト狙い。そのほうが、弱者たる外国人を描くのに都合がいいのは確かだけど。というか、日本だとアジア街と白人街とがくっきり分かれちゃってるから、こう描くしかないのか。
 オイラが、たくまるさんのなにが好きかっていうと、中身の愚直さです。聡明じゃなくったって、ヘタレなりに考え悩みながら進んでいく。その愚直さ。失敗をあざ笑うのではなく、失敗からステップアップしていくことの大切さ。2ちゃんねるはともかく、マスコミでさえ人の揚げ足取りに終始している昨今、それはもはや理想主義としか言われないものかもしれないけれど。物語のなかくらい、理想に生きさせてほしいと願ってもいいでしょうよ。