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たぶんアップは25日未明になると思いますが、これを書いているのは24日――そう、クリスマス・イヴです。
不肖巻島にも幼き日々というのがございまして。いまでこそハァハァとか萌え〜とかそういうくだらない欲情を場末のブログで吐き出している私めにも、純情で穢れのない時代というのがあったりしたわけです。
ちっちゃな折りたたみ式のテーブルに買ってきたケーキを飾って、家族でそれを囲んだりもしました。ウチはそうそう日ごろからケーキを食べる家ではなかったので、ケーキを食べられるイベントの日というのは子ども心に非常に楽しみなものでした。
AB型らしいヒステリックでファンキーな性格の母が腕をふるい、豪勢な料理がテーブルを飾っていました。コップにはシャンパンふうのジュースがなみなみと注がれ、黄金色の揺らめきがコップのなかで踊っていました。
そうしてロウソクをケーキに立てて、部屋の電気を消して。幼稚園で習った「きよしこのよる」を歌ったりしていたのです。仏教系の法人が運営していた幼稚園だったはずなんですけどね。いまから考えると、なぜクリスマスソングを教えていたのでしょう。
すべて、二度とは戻ってこない世界です。
そのときの子どもは萌えオタになり、ダメ人間道に精進しています。
おそらく子を成すこともありませんでしょうから、己の子どもを見守りながら童心に帰る機会もないでしょう。
戻ってこない世界だからこそ、珠玉とも言える世界です。
ああしかし。私はヨゴレでヘンタイでございますから、高校生のころからずっと毎年疑問を抱いて生きてきたのですが。
なにゆえ、クリスマス・イヴは「恋人たちの夜」なのでございましょうか。
キリストの誕生日ですよ? いかに日本が仏教国/神道国であろうとも、定義を無視していいものなんでしょうか。
なにゆえ、クリスマス・イヴという日が、恋人たちがホテルのレストランでうまいものを食ったあとセックスをする日になってしまったのでしょうか。
バレンタイン・デイなどと同じように、ホテル業界の陰謀でしょうか。
いかなるロジックで、ホテル業界のかたが恋人とクリスマスを結びつけ得たのかは存じ上げませぬが、あり得る話です。
大人になればなるほど、そんな即物的なクリスマスばかり見させられて、子どものころの思い出が汚されていくような気がします。
(けっして、私はクリスマスをともに過ごす彼氏彼女が居る人々に嫉妬して、このような文章を書いたのではありません。私はなんにも羨ましくなどありません。なんにもです。たとえ今宵のような寒い夜に彼らが互いの肌で温もりを感じあっているのだとしても、絶対に私は羨ましいなどと思っていません。いいですか、絶対にそんなことはありませんっ)